2021.4.9
売れる料理撮影の法則
伝えたいイメージにあわせて料理写真のヨリヒキを使い分けよう
フードスタイリストの河合真由子です。
写真の世界でよくいわれるヨリとヒキ。被写体にぐっと寄った写真なのか、それともぐっと引いた写真なのかということですが、料理写真においても、それぞれ、伝えるシーン想定が違うということを知っていますか?
ここではよくある写真レッスンではなくフードスタイリストの視点から伝えたいイメージにあわせたアングルの使い分け方をご紹介します。
ヨリの写真とは?
料理写真の世界でいうところの料理や食品のシズル(目でみたときによだれがでそうなぐらいおいしい!と感じること。)を
引き出すには、ヨリの写真が有効です。
被写体にぐっとよることで臨場感や食品の新鮮さや出来たて感がつたわってきますので
写真をみただけで、料理や商品自体のおいしさが一番につたわってきます。
料理や商品自体の魅力を直感的にダイレクトに伝えたいときに有効です。
反対に、ヒキの写真とはどのような写真か?
これは、料理が並んでいる食卓であったり、食卓を囲む空間全体を含んだ写真のことをいいます。
この場合、料理や商品自体というよりも、その料理や商品があることでどんな生活シーンが描けるのか?
その料理や商品があるライフスタイルを想起させる狙いがあります。
料理や商品の利用シーンを想起させ、こんな使い方もあったのか!、またこの料理や商品があることで
こんな素敵なライフスタイルをおくれるのね♪といった、一歩先の憧れの生活シーンを描くことで
食べてみたい!買ってみたい!という欲を刺激し、また、購買後に発生しうるギャップ(で、どう使えばいいんだっけ?・・・)を極力防ぐ役割があります。
写真のヨリとヒキ、それぞれの写真の役割を知れば、的確な撮影指示を出すことが可能です。