フードスタイリスト、フードコンサルタントの河合真由子です。
7月に行った自社HP用の新規ビジュアル撮影。今日はその中から、画角を広くとったテーブルコーディネートを主体としたフードスタイリングをとりあげ、撮影のバックストーリーとともに、食卓イメージを伝えるフードスタイリングの手法についてご紹介したいと思います。
今回の撮影では、人物がはいったカットも何点か撮影をしました。人物が入る場合、画角はその分かなり広くなります。
また、人物が立つ場合は、高さもでるため、背景にも気をつかう必要があります。(いわゆるプロップスタイリングです。)
今回はテーブルコーディネートがメインのお話になりますが、テーブルの上にただ無造作に食器を並べただけでは、雑然とした印象になってしまいます。
そこで大切になるのが、基本構成に基づいたスタイリングを行うことです。
また、人物の頭の高さにあわせてテーブルの上の食器や小物の高さも調整が必要です。
空間を広くつかう場合、食器のボリューム感(高さや食器の大きさなどが相当します。)が少ないととてもさみしい印象になります。
空間全体の大きさから逆算して、テーブルの上のコーディネートを行うことが大切です。
具体的に食器を置いていったらいいのか?というのを、当日のために書いたラフとともにご紹介します。
前述のとおり、撮影におけるテーブルコーディネートはただ、食器を並べればいいというものではありません。
沢山ある食器や小物を並べるコツは三角構成にあります。
三角形の構図にあてはめると、なんとなく綺麗にまとまりよくみえるからです。(これは、店鋪ディスプレイの際に非常によく使われる構成です。)
手書きのラフを見ていただけるとわかると思いますが、テーブルの上、左側に三角形になるように瓶を配置しています。ここが第一の高さのポイントとなる山です。そして実は右側にも少し低めの小さな三角構成をつくっています。
今回、人物が真ん中に入ることで、真ん中は低めに、左は高さをつくり、右側にもやや低めの高さをつくることで全体のバランスを整えています。
そして写真全体を俯瞰してみると、人物の頭を頂点に大きな三角形の山ができているのがわかるかとおもいます。
全体を三角に整えることで、物が多くなっても、すっきりとしてみせることができます。