株式会社レシピオブライフ代表取締役、フードスタイリストの河合真由子です。 弊社は、「商品、サービスの強みを発掘し、ユーザー目線で食べたい、買いたいを伝える」ことをモットーに 新規事業立ち上げのお手伝いや、販促支援を行っております。 その中でも、売れるフードビジュアルづくりにおいては、個人事業主時代から含めますと、かれこれ10年のキャリアをもっています。 フードスタイリストとして最初にいただいためざましTVのフードコーディネーターのお仕事から現在に至るまで、その視点は一貫して変わりません。
デザインやスタイリングは感性によるものだというのが一般的な見解かとおもいます。では、出来上がったスタイリングや販促物をみて、どういう基準でその良し悪しを判断するのでしょうか? 最終的にはエンドユーザーが決めることであるということであるのは百も承知ですが、撮影された写真や提案されたスタイリング、はたまた作成された販促物をみたときに、どこをどういう視点でみればいいのか?それは少なくとも生み出す側の企業でも統一された基準や視点がないと、世の中に自信をもってうみだすことが難しいと考えます。 また、毎回違うカメラマンやスタイリストに提案された写真やスタイリングを見ても、企業側でそのナレッジが蓄積されていなければ、せっかくの投資も無駄になりかねません。 デザインやスタイリングは最終的には感性によるところが大きいですが、その感性も、ある程度の経験則や、最大公約数からはじき出される一定の法則が存在します。また、特においしさに関していえば、被写体云々のお話の前に、まず、私達人間が料理や食べ物を目にしたときに、おいしく感じるロジック(認知工学に基づくロジックです。)が存在します。 このシリーズでは、食品及び食品関連企業などの販促に関わる方向けに、売れるフードビジュアルの作り方の法則を一つ一つ解説していきたいとおもいます。
小さな器に山盛り一杯に盛り付けられた料理は、お得感満載さが感じられる分、少し安っぽい印象を残します。反対に、お皿の余白をふんだんに使い、ソースなどで遊び心もある盛り付けがされたプレートは、上品で洗練されており、単価を高く設定することが可能です。 私達は料理を目にしたときに、自然と、そのような判断をしています。 また、固有の料理や食材に対する、固定観念もおいしさを判断する材料としてしばしば使われます。 高級肉=サシがたっぷりはいった和牛、おいしいお米=こしひかり等がその良い例です。 ピザはチーズが伸びていたほうが美味しそうにみえますが、実はイタリアでは全くその感覚がないのも事実。 おいしさを視覚で伝えるには、私達人間が普段料理や食材を目にしたときに、どういう視点でおいしさを感じているのか?それを知ることが、売れるフードビジュアルをつくる近道かもしれません。