Recipe of Life | フードスタイリスト、フードコーディネーター河合真由子 東京

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メニュー開発

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飲食店メニュー開発の進め方|売れるメニューを作る7つのステップと成功のポイント

飲食店メニュー開発の進め方|売れるメニューを作る7つのステップと成功のポイント

飲食店メニュー開発の進め方

フードコーディネーター、フードコンサルタントの河合真由子です。

飲食店の売上の約8割は、「どんなメニューを提供するか」で決まります。
どれだけ立地が良くても、SNSが強くても、メニューの設計が弱ければリピートは生まれません。

一方で、人気店には共通して“売れるメニュー構造の型”があります。

この記事では、メニュー開発の7ステップと成功する店の共通点を、コンセプト設計 → 原価 → 試作 → 写真 → オペレーションまで一気通貫でまとめています。

小規模飲食店からエンタープライズの新規業態開発まで、幅広く活用できる内容です。


1. なぜ「メニュー開発」が売上の8割を左右するのか?

飲食店の評価は「味」だけで決まりません。実際には、以下の複数要素の総合力で決まります。

  • 食感
  • 提供スピード
  • 盛り付け
  • 写真・世界観
  • 再現性(ブレないか)
  • 原価・利益構造

これらがバラバラだと、どれだけPRしても伸びません。

人気店ほど“メニュー構造”が強い

人気店は例外なく以下の3層が設計されています。

  1. シグネチャーメニュー(店の軸)
  2. 世界観を支える副菜・小鉢
  3. 利益を支えるドリンク・スイーツ

軸となる1品が強く、周辺メニューも一貫している。これが「また来たい」を生みます。

写真と世界観もメニューの一部

視覚的おいしさは、味覚評価の70%超を占めるとも言われます。

つまり、写真・器・照明・構図も売上に直結するメニュー要素です。

よくある失敗

  • 原価率だけでメニューを決める
  • 世界観と盛り付けがバラバラ
  • キッチン能力と提供スピードが合わない
  • メニュー数を増やしすぎてオペレーション崩壊
  • 写真が弱くインスタ・MEOで伸びない

これらは、プロの現場で本当によく見ます。


2. STEP1|コンセプトとメニューの整合性を取る

メニュー開発は、必ずコンセプトから逆算します。

売れる店のコンセプトは“行動”で定義されている

ターゲットを「20代女性」など属性で決めると失敗します。

成功する店は“どんな行動・シーンで来店するか”で定義されます。

  • 朝、体を整えたい会社員
  • 一人で落ち着いて過ごしたい読書客
  • SNSで写真映えを求める観光客
  • 宿泊施設の朝食で満足度を上げたいゲスト

この“行動”に合わせてメニューが自然と決まります。

提供価値(USP)を料理に落とし込む

  • 何を売りたい店なのか?
  • どんな状態変化を提供するのか?

ここが明確だと、メニューの方向性がブレません。

メニューブックと店舗デザインも一貫させる

世界観(内装・器・写真)がコンセプトと一致していると、店舗の印象が一気に強くなります。


3. STEP2|メニュー構造(シグネチャー・副菜・ドリンク)を設計する

メニュー構造を整理すると、売上が安定します。

「軸となる1品」は最重要

これが弱い店は伸びません。軸の1品を徹底的につくり込みます。

回転率と客単価を上げる構造

  • 提供10〜12分以内のメニュー
  • セット販売しやすい構造
  • ドリンク・デザートの利益設計

世界観を支える副菜・飲料

「おいしい」+「写真映え」+「体験価値」この3点を満たす副菜・ドリンクがあるとブランド力が強まります。


4. STEP3|原価率・粗利設計を行う

原価の段階から“勝てるメニュー”をつくることが、長期的な利益につながります。

業態別の目安原価率

  • カフェ:28〜32%
  • 定食:30〜35%
  • イタリアン・フレンチ:32〜38%

看板商品は利益を下げすぎない

看板商品を赤字で売る店は危険です。利益と価値のバランスをとります。

粗利設計でメニューの並び順が変わる

利益率の高いメニューを上部・左側に配置するだけでも、売れ筋が変わり、収益が安定します。


5. STEP4|試作〜試食会(PoC)の進め方

メニュー開発は「作って終わり」ではありません。

評価すべき7つの軸

  1. 香り
  2. 食感
  3. 盛り付け
  4. 再現性
  5. 原価
  6. 提供スピード

評価軸が明確だと、改善ポイントが迷いません。

盛り付け・写真は“必須”

視覚的おいしさは、SNSとMEOで最も影響します。プロ視点での盛り付け・写真があるだけで、来店数が変わります。


6. STEP5|盛り付けと写真撮影を最適化する

盛り付け

料理は、写真で「売れる・売れない」が大きく変わります。

視覚的おいしさを最大化するポイント

  • 器の選び方
  • 配置バランス
  • 色のコントラスト
  • 湯気・光の方向
  • カウンター・テーブルの質感

SNS・Googleマップ(MEO)で伸びる写真

  • 近接・俯瞰・構図のバリエーション
  • 余白の使い方
  • 世界観ショットの挿入

メニュー写真と世界観写真の違い

  • メニュー写真:再現性が高い、情報量が多い
  • 世界観写真:ブランド価値を伝える、情緒性が高い

7. STEP6|店舗オペレーションに合わせて調整する

どれだけ美味しくても、提供できなければ意味がありません。

提供時間10〜12分が目安

これを超えるとクレームや離脱につながりやすいです。

仕込み量と廃棄率のバランス

  • 大量仕込み → 廃棄率増加
  • 少量仕込み → 提供遅延

動線とスピードが客単価に影響する

作業導線が良い店は、回転率も上がります。


8. STEP7|メニューリニューアルと改善サイクルをつくる

開業後も、メニュー改善は続けていく必要があります。

月次・季節ごとの改善

季節メニューの導入で、一度来たお客様が再来店しやすくなります。

口コミ・行動データから改善

  • 食べログ・Googleマップの口コミ
  • SNSへの反応
  • 注文数の偏り
  • 提供スピードのデータ

“捨てる勇気”を持つ

売れないメニューは早めに見切って改善。これが利益を伸ばす秘訣です。


飲食店メニュー開発チェックリスト(保存版)

  • コンセプトとメニューが一致している
  • 軸となる1品が明確
  • メニュー構造が整理されている
  • 原価・粗利が適正
  • 試作・試食会を行った
  • 盛り付け・写真が整っている
  • オペレーションが破綻しない
  • 季節メニューの改善サイクルがある

まとめ|メニュー開発は“コンセプト×味×体験価値”で決まる

メニュー開発は、ただの「料理づくり」ではありません。

  • コンセプト
  • 世界観
  • 原価
  • 盛り付け
  • 写真
  • オペレーション

これらが一貫している店は、自然と口コミが伸び、長く愛されるお店になります。


お問い合わせ|開業相談・メニュー開発をご希望の方はこちら

飲食店のメニュー開発には、味づくり・体験設計・原価管理・写真など、幅広い視点が必要です。
一度プロの視点を取り入れることで、やるべきことが明確になり、理想のお店づくりがぐっと前に進みます。

理想のお店のかたちを、最短距離で実現するために。
ぜひ一緒に、メニュー開発・開業戦略を進めていきませんか?

 

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河合 真由子
Mayuko Kawai
フードスタイリスト / フードコンサルタント
岐阜県出身
大学卒業後、流通業界に就職。販促企画、VMDなどを経験。その後、海外で飲食店の出店支援やカフェの立ち上げに携わる。帰国後、フードコーディネーター養成スクールを経て独立。雑誌、CM、広告のスタイリング、フードコーディネート、飲食店へのメニュー提供、飲食コンサルティングを行う。
めざましTVのお仕事がきっかけで朝型のライフスタイルにめざめ、朝ごはんメニューの提案と朝の時間をもっとたのしみたい女子の朝活コミュニティ「とっておきの朝食会」を主催。
盛り付けレッスン 盛り付けレッスン