8月にはいり、少し時間の余裕がでてきたこともあり、自粛期間中に取り掛かって中途半端だった断捨離の続きをしています。 その前に、実は、個人的に少し大きな物事を手放しました。これまでずっとその事のために時間を極限まで削っての生活だったので 妙に肩に力がはいって、正直、少しピリピリしていた状態だったのかなとおもいます。 コップの水はいつも満杯で、少しでも揺らいだらこぼれてしまう。客観的にみたら、とてもすごいことに挑戦しているように見えたのかもしれませんが当の本人がこれでは、同じことをやるにしても、意味がないなとおもい、全てそれらを手放しました。そこにかけた時間や投資したお金のことを思えば、もったいないと思われる方もいらっしゃるとおもいますが、今はそれが最善の選択だとおもいます。 何より、本当に自分にとって必要なものなら、またその機会が巡ってくるともおもいます。(実際、これまでの人生もそんなことの繰り替えしで生きてきています。)
こんまりこと近藤麻理恵さんいわく、人はだいたい家に1万個ぐらいのものを所有して生活しているそうです。私の場合は、おそらくその倍はありそう・・・とおもうぐらい、とってもモノに囲まれた生活です。モノが多いというのは職業柄というのもありますが、それでも今の自分のトーンにあわないものは徹底的に削ぎ落とす。余白のない人生では、何も新しいことは入ってこないと、昔、とある方にもいわれたことがあります。
上述のすこし大きな物事を手放した際に、今年はじめにとある経営者の方とお話していたときのことを思い出しました。誰もが知る、おしゃれな生活雑貨をオンラインで販売されているライフスタイルショップ。そこの創業者のご兄妹と日頃から交流もある中で、とある企画を持ち込んだところ、とっても丁重にお断りをされたそうです。ご本人的には、まさか断られるとは・・・とおもったそうですが、その丁重なお断りの文面から、そのライフスタイルショップの「何をやらないのかを慎重に選ぶ」経営方針を垣間見ることができたとおっしゃっておられました。
会社が成長していく過程において、なんとなくあれもこれもやりたくなってしまう。でも、そのなんとなくを突き詰めて本当に今の自分たちに必要なことしかやらないと決めて、そこに必要な資源を投下していく。だからか、毎年増収増益にも関わらず、社員は毎日定時で帰宅し、残業はしない、そして社員の離職率も低い。
とてもシンプルなことですが、この何をやらないかを決めるというプロセスが意外に難しい。きっと色々、誘惑もある中で、何をやらないか慎重に選ぶということ、ここ最近わたしもあれこれ誘惑に思い悩むことが多かったので、とてもとても勉強になったエピソードでした。
こんまりこと近藤麻理恵さんのお話に戻りますが、片付けって、片付けることが目的ではない。片付けたその先にある、本当に大切なものを発見するプロセスの1つに過ぎない。手放したその先にあるものは、自分にとって一番大切にしたいもののはず。わたしにとって大切にしたいものは、「日々を心健やかに生きること。」今の仕事は、その延長線上にしかないとおもっています。心地よく、豊かな食生活を提案するのが私のミッションであるならば、自分自身がまずそうあることが基本。その軸足をぶらさず、抱えてしまった余計な荷物とは感謝の気持ちを込めてさよならをしようとおもいます。