Recipe of Life | フードスタイリスト、フードコーディネーター河合真由子 東京

MailMagazine CONTACT
MENU
CLOSE

売れる料理撮影の法則

売れる料理撮影の法則

アイスクリームの撮影でフードスタイリストがやっていること

 

フードスタイリストの河合真由子です。アイスがおいしい真夏は過ぎてしまいましたが、今日はアイスクリームの撮影のコツについてご紹介したいと思います。

 

アイスクリームの撮影に必要な準備とは?

アイスクリームや、アイスクリームがはいったデザートの撮影では、通常とは少し違う準備が必要になります。

一般的に、アイスクリームは冷凍庫で保管しているとおもいますが、撮影においては、冷凍庫で凍らせただけのアイスクリームでは、撮影に耐えられません。

 

そこで必要になるのが「ドライアイス」です。スーパーで冷凍食品を購入するとドライアイスがついてくるように、家庭用冷凍庫の温度は −18℃は、対してドライアイスの温度は −78℃前後となり明らかに温度が異なることがわかるとおもいます。

通常、弊社では、蓋のできる発泡スチロールの容器を準備し、その中にドライアイスをいれます。撮影用にきれいにくり抜いたアイスを熱伝導のよいアルミのトレーに、小さく切ったパラフィン紙をひき、アイスを一つずつおいていきます。
トレーをドライアイスにのせて発泡スチロールの容器にいれ、蓋をしてしっかり固めます。
固める時間は室温にもよりますが、だいたい半日ぐらいかけて中までしっかり固めます。

ここまでがっちり固まっていると、真夏であっても簡単には溶けません。

 

 

ほどよく溶けたアイスクリームはどうつくるか?

次にアイスクリームの撮影におけるバリエーションの作り方をご紹介します。
しっかり固まった状態のアイスクリームもおいしそうですが、表面がちょっと溶け出した状態はさらにしずる感が伝わってきて、商品のおいしさが伝わってきます。

せっかくドライアイスでしっかり固めたアイスクリームを溶かすのはもったいない気もしますが、そこからアイスが溶け出したようなしずる感をつくるには「ストロー」が便利です。

とてもアナログですが、ストローでアイスクリームの溶かしたい部分に向けて、そーっと息を吹きかけます。
そうすると、自然な形でアイスの表面が溶け出します。

この息の吹きかけ方で、表面の霜だけをとったり、表面がほんのり溶ける感じをとったり、はたまた全体的に溶け出している感じをとることも可能です。

非常に地味な作業ですが、少しづつ状態をみながら息をふきかけることで、理想のしずる感をつくることができます。

アイスクリームのおいしい時期は過ぎましたが、季節を問わず、アイスクリームの撮影の際には是非参考にしてみてください。

河合 真由子
Mayuko Kawai
フードスタイリスト / フードコンサルタント
岐阜県出身
大学卒業後、流通業界に就職。販促企画、VMDなどを経験。その後、海外で飲食店の出店支援やカフェの立ち上げに携わる。帰国後、フードコーディネーター養成スクールを経て独立。雑誌、CM、広告のスタイリング、フードコーディネート、飲食店へのメニュー提供、飲食コンサルティングを行う。
めざましTVのお仕事がきっかけで朝型のライフスタイルにめざめ、朝ごはんメニューの提案と朝の時間をもっとたのしみたい女子の朝活コミュニティ「とっておきの朝食会」を主催。
盛り付けレッスン 盛り付けレッスン