来月沖縄、那覇市に開業するホテル内朝食レストランの新規開業サポートを行っております。
昨年から始まった今回の弊社のサポートについて段階的にご紹介していきます。
弊社、業務内容がかなり多義にわたる中でも、飲食店の開業支援はメインの業務の一つとなっています。
一般的に弊社で行う飲食店の開業支援では大きく分けて上記の図のとおりのサポートを行っています。
1、 コンセプト設計
2、 メニュー・商品開発
3、 オペレーション構築
4、 スタッフトレーニング
基本的には出店場所が決まっている状態で、ある程度競合他社などをみられた上でこんな感じのお店にしたいというざっくりなイメージをもった段階からご相談に応じるケースがほとんどです。
コンセプト設計の場合、通常、2段階に分けてコンセプト設計を行います。
一段階目は、店舗自体のコンセプト。そして次にメニューのコンセプトを考えます。但し、今回はホテル内の朝食レストランということもあり、レストランのコンセプトはなく、(お店の名前自体もないため)、いきなりメニューコンセプトを考えました。
今回のPJの場合、ホテルの朝食レストランをつくるにあたり、オープンまでの諸々をお願いしたいとのことでご相談をいただきました。
ホテルの場合、宿泊客=お客様となるわけですが、昨今特に沖縄においては、ホテルの進出ラッシュが続いています。
コロナ禍においても、すでに計画されているホテルがいくつかあり、ほぼ計画通りに開業しています。
そんな中で、逆に朝食をホテルの売りのポイントとして、特徴だった朝食レストランをつくりたいというのがクライアントさまのご要望でした。
ホテル・レストランのコンセプト設計にあたり、まずは、メインターゲットを誰にするのか?についてをヒアリングしました。
ホテル自体が中価格帯のビジネスホテル(またはシティホテル)であることに加え、所在地が県庁前ということもあり、まずはビジネスユース客がターゲットとなります。加えて、沖縄の那覇、国際通りから目と鼻の先、ゆいレールからもアクセスがよいことから、女性2〜3名の観光客もサブターゲットとしました。
年齢層は30〜40代、ビジネスまたは観光で来られる方のために、他とは一味違う朝食体験ができるレストランが良いのでは?と仮設。
加えて、同時期に進出している同規模のホテルをいくつか見学に行き、沖縄にいるももの、実はターゲットは、東京や大阪から来るお客様であることも再認識。彼ら彼女らが、沖縄にきて、東京や大阪クオリティのものを体験できたら、ホテル自体のプライオリティも高くなります。
(実際にここ数年で沖縄の飲食店事情も、東京クオリティのものが増えてきているのがわかります。)
ここで一度、自社の状況に話を戻します。
・厨房設備はすでに設計が終わっている段階でご相談をいただいたため、今ある設備の中でやれることを考えていきます。
・また、飲食業界は、昨今非常に人手不足にも悩まされています。属人化したメニュー設計ですと、その人がいなくなったときに厨房が回らなく可能性が高いです。そのため、アルバイトでもできるメニューをつくることもコンセプトを考える上で加味します。
また、計画の段階ですでにコロナ禍2年目に突入している段階でした。
移動に制限がかかった世の中で、外部からの刺激に飢えている状態が長く続き、そんな世の中で求められている食ってなんだろう?とも考えました。
そうやって、ターゲット、市場分析、自社の状況を踏まえて考え出したのが下記のコンセプトです。
沖縄はもちろん、アジア〜中東を中心にとした「世界のおいしいもの」にフューチャーし、スパイスたっぷりめで五感で楽しめる朝ごはんメニューをラインナップ
旅先での高揚感とともに日常にほんのちょっとの「スパイス」を足してみませんか?
新規開業の場合、選択肢を広げればいくらでも広げられる状況ではありますが、最初にメニューのコンセプトを決めておくことで後々のメニュー開発の際に軸足がブレにくくなります。
メニューのコンセプトが定まったら次に検討するのがメニュー構成です。
弊社ではメニュープランニングといっていますが、個別のメニューを決める前に、まずは何をいくらでどういった形体で提供するのか大枠を決めます。
メニュー構成を決める要因は、厨房設備、人員配置、価格(利益)、席数があります。またここには、先に決定したメニューコンセプトがベースになっています。
今回は、かなりコンパクトな厨房、厨房機器も予め決められたものの範囲でオペレーションを組む必要がありました。また、厨房の人員は、厨房の規模感からしてかなりの少人数で動くことが予想されます。
厨房や人員のキャパシティを超えたメニューを組んでしまうと、単純に品質の低下につながります。またメニュー数を単純に増やしてしまうと、冷蔵庫や冷凍庫などストックのキャパシティを超える危険性も伴います。(業務用商材の場合、最低発注ロットがあるため特に注意が必要です。)
余談ですが、意思決定者が現場経験がない、または認識が浅い場合、単純に理想的なメニュープランを要求されることがありますが、その意見にしたがってしまうと非常に危険です。弊社のような第三者が間に入ることで、現場の体制にフィットした理想的な構成を提案することができます。
メニュー構成には当然、売上も利益も絡んできますので、あらゆる要素を加味した上で、妥当な構成を考えることが必要です。
今回、ブッフェを提供するということはご依頼時点で大前提でしたので、フルブッフェにするのか、またはハーフブッフェにするのかなどの可能性も考えながら、最終的にはフルブッフェで、既存の商材を上手にいかした形のメニュー構成にまとめました。
<クライアント>
ホテルグランコンソルト那覇
https://www.consorthotels.co.jp/g-naha/
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