フードスタイリスト、フードコンサルタントの河合真由子です。 先日、ですが新しいHP用のビジュアルの撮影をおこないました。今回は、日常のくらしのワンシーンを切り取ることをテーマに、くらしにまつわる様々な食のシーンを撮影しました。 大がかりな撮影の場合、気になってくるのが「背景」です。そこで今日は、撮影の際に普段やっている「背景」の作り方について何パターンかご紹介したいとおもいます。
テーブル全体のコーディネートや、人物などがはいってくる、いわゆるひきの撮影の場合、どうしても背景が目にはいってきます。その場合は、テーブルの上のコーディネートはもちろんですが、視覚的に見える部分すべてをどうみせるか?を考えてスタイリングをする必要があります。 例えば冒頭の写真は、壁際においたテーブルの上に、料理やカトラリーが並ぶシーンなのですが、この壁は実際には白なのですが、このシーンのイメージ=晩秋にあわせて、ビンテージの壁紙をはっています。 実際には白い壁ですが、写真の中で見える部分だけに壁紙をはっているので、引きでみると、仮止めしたテープが見え隠れしている・・・といった状態です。 リアルにイメージ通りの環境が整えばいいのですが、あくまで写真の中の世界のお話なので、そうでないときも、あの手この手で環境を作り上げることができるのです。
背景の作り方。いくつか方法がありますが、一番簡単にできるのが市販の壁紙をつかった方法です。
最近セルフリノベがはやっていることもあり、ホームセンターにいくといろんな壁紙が売っています。しかもサイズもコンパクトなので、部分的にちょっと使いたいときなどは壁紙をつかうのが便利です。 壁への貼り方は、パーマセルテープがおすすめです。カメラマンさんがよくつかっているテープで、仮止めしたいときに跡がつかず簡単に剥がすことができます。また、壁紙専門店にいくと、壁紙専用のテープが販売されています。こちらは、賃貸住宅の壁でもピッタリはれて、剥がすときも下のクロスを傷つけることがない優秀なテープ。ただし、購入してきた壁紙にべったり張り付いてしまうため、何度も再利用したいときは、あらかじめマスキングテープなどで養生しておく必要があります。
私がいつもつかっているのが恵比寿にあるWALPAという壁紙専門店。バリエも豊富で、撮影のときによくつかわれる板目のような壁紙や、レンガ風の壁紙、そして冒頭のようなビンテージの壁紙もあります。何より、壁紙のプロなので、貼り方なども相談にのってくださいます。 壁紙は、壁にはるだけでなく、料理をおく天板代わりにもつかえるので1枚あるとなにかと便利です。
もう1つ、ちょっと大がかりですが、天板を背景につかう方法もよくやる方法です。やり方はとっても簡単で、撮影場所を壁際や窓際などにセッティングして、天板を窓際や壁際に立て掛けるだけです。
下記の写真は、先日撮影していただいたプロフィール写真ですが、これも、青い板を壁際に立てかけているだけです。人物が座っているので、高さもあまりいらなかったので、このときは天板で事足りました。
背景の作り方は、他にもカーテンなどの布や、いわゆる背景紙とよばれる紙でつくることもあります。 カーテンや布は、かける場所があればいいのですが、ない場合、つっぱり棒などをつかって作り込む必要があるので割と面倒。そしていわゆる撮影用の背景紙は、くらしのシーンを撮影するには、ちょっと商業的すぎて、イメージにあわないので私はあまりつかうことがありません。 そのかわり、紙の専門店でイメージにあうものを購入してくることはあります。
竹尾ペーパーは、色や質感のバリエも多く、ニュアンスがつくのでおすすめです。
【参考】
WALPA https://walpa.jp/
竹尾ペーパー http://www.takeo.co.jp/
天板がリースできるお店 UTUWA http://www.awabees.com/user_data/utuwa.php
【撮影】よねくらりょう