フードコンサルタント、フードスタイリストの河合真由子です。
朝晩が少しずつ冷え込み、温かいものが恋しくなる季節。
この時期のカフェメニュー開発でおすすめしたいのが「スープ」です。
スープは、ドリンクのように気軽でありながら、食事としての満足感もあり、季節感や素材の良さを表現しやすいメニュー。
秋冬の限定メニューとして取り入れることで、売上・集客・ブランド価値のすべてを高められます。
秋から冬にかけては体の冷えからくる「温まりたい」「軽く食べたい」というニーズが増える時期です。
スープはそのどちらも満たせる存在であり、"食べるドリンク”として、
ドリンクとスイーツの間にある新しいカテゴリとして注目されています。
また、朝カフェ・ランチ・ティータイムの小腹満たしといった複数の時間帯に対応できる柔軟性も魅力。
コーヒーだけでは埋めきれない時間帯の売上をつくることができます。
食事メニューにスープを組み合わせた「スープセット」は、平均単価を100〜200円引き上げられます。
温かい一杯があるだけで、店内滞在時間が自然に伸び、二次オーダーにもつながります。
スープは、仕込みのベースを共通化することで効率的に運用できます。
余剰野菜を活用すればフードロス削減にもつながり、季節野菜を使えば“旬のメニュー提案”にもなります。
湯気や具材の断面、彩りなど、スープは写真映えしやすいメニューです。
「季節限定スープ」として発信することで、自然にSNS上での話題を作りやすくなります。
この季節におすすめのスープメニューをいくつかご紹介します。
ズッキーのポタージュ
夏〜秋におすすめのほっこりポタージュ。アーモンドミルクをつかいコク味のある味わいに。
秋らしい素材をつかうなら、同じレシピでかぼちゃにもアレンジ可能。
秋鮭ときのこのクラムチャウダー
魚介のうま味と根菜の甘みが融合した、食事系スープ。素材のゴロッと感が食欲をそそります。
豆ともち麦入りトマトスープ
赤の彩りは暖色心理効果で“温かみ”を演出。ランチにも◎。
👉 詳細レシピは スープレシピ一覧ページ でご紹介しています。
器の選び方ひとつで印象は大きく変わります。
手に温かさが伝わる厚手マグやスープボウル、アースカラーの器は素材の色を引き立てます。
提供直前にスープを温め直し、表面にオイルを垂らすだけでも香りと艶が立ち、
見た目にも“できたて感”を演出できます。
クルトンやチーズトーストなどのトッピングを添えると満足度が上がり、
「スープ+パン+ドリンク」でセット販売することで回転率と利益率のバランスも取りやすくなります。
また、具材を大きくカットすることで、食べごたえにもつながります。
スープだとランチにはならないという疑念も払拭することができ、一杯で満足度の高いメニューとなります。
その際、メニュー名にごろっと野菜の〜といったワードをつけるとなおベターです。
ベーススープを共通化し、具材を日替わりで変える(飽きにくい)
価格設定は原価率25〜30%を目安に
テイクアウト対応は耐熱カップ+クラフトスリーブでブランド感を統一
こうしたルールを整えておくと、スタッフ間での味や提供品質のバラつきも防げます。
スープは、手間をかけずに店の魅力を高められる万能メニューです。
視覚・香り・温度のすべてで「体験的なおいしさ」を伝えられるため、
お客様に“また来たい”と思わせる力を持っています。
季節の変わり目こそ、「温かさ」をデザインするタイミング。
旬の食材をつかった一品で、お客様の心を掴んでみませんか?
株式会社レシピオブライフでは、
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