
“ただ盛る”ではない。給食における「おもてなし」を学ぶ90分
このたび、創業120年の大手給食会社様の新入社員向けに、オンラインでの盛りつけ研修を実施いたしました。
今回の研修では、単なる盛りつけ技術の習得だけではなく、
「なぜ盛りつけが大切なのか」
「食べる人にどのような印象を与えるのか」
といった、“おもてなし”の視点も含めてお伝えしました。
社員食堂や保育園といった給食委託サービスでは、一度に大量の料理をつくるため、限られた時間内で効率よく提供することが重視されがちです。また、調理・提供する側との接点もほぼありません。
だからこそ、食事を手にしたときの見た目の印象は、食事体験そのものに大きく影響します。
盛りつけは単なる装飾ではなく、
「食べたい」
「おいしそう」
「丁寧につくられている」
という感情を生み出す、重要なコミュニケーションのひとつです。
今回は、新入社員の皆さまに向けて、給食現場における盛りつけの基本と、その背景にある考え方についてお話ししました。
ご依頼背景
今回ご相談いただいたのは、新入社員向けの基礎研修についてでした。
現場では日々多くの食事を提供する中で、以下のような課題を感じられていたそうです。
- 盛りつけのばらつきが出やすい
- 「なぜそう盛るのか」が共有されにくい
- 作業になってしまい、意味づけが薄れやすい
特に社員食堂では、昨今、企業の採用戦略の一環として力を入れている企業も多く、見た目の印象や安心感は非常に重要です。
単に「決められた通りに盛る」のではなく、
「どうすれば、よりおいしそうに見えるのか」
「どうすれば、食べる方に気持ちよく食事を楽しんでいただけるのか」
という視点を、新入社員の段階から持ってほしいという想いがありました。
研修内容
研修は90分のオンライン形式で実施しました。
構成としては、以下の内容を組み合わせ、現場で実践しやすい内容を中心に設計しています。
- 座学
- 盛りつけデモンストレーション
- 事前提出写真へのフィードバック
盛りつけの基本を「意味」から理解する
座学では、以下のような盛りつけの基本要素を解説しました。
- 色のバランス
- 高さのつくり方
- 余白の考え方
- 主菜と副菜の配置
- 視線の流れ
また、「なぜその配置がおいしそうに見えるのか」という、視覚的な印象についてもお話ししています。
例えば、人は料理を見る際、無意識のうちに色や配置から「おいしそう」「食べやすそう」といった印象を受け取っています。
同じ料理でも、盛りつけ方、高さ、彩り、空間の使い方によって、満足感や期待感が変わることがあります。
こうした内容を、現場で再現しやすい形に落とし込みながらお伝えしました。
実際の盛りつけ写真をもとに改善提案
今回の研修では、事前に現場で実際に提供されている盛りつけ写真をご共有いただき、それをもとに具体的な改善提案も行いました。
オンライン研修ではありますが、実際の現場写真を使用することで、より実践的なフィードバックが可能になります。
例えば、以下のような点について、一つひとつ改善ポイントを解説しました。
- 主菜の見え方
- 副菜とのバランス
- 色の偏り
- 容器内での余白
- 食材同士の配置
また、「特別な技術」ではなく、日々の業務の中で無理なく取り入れられる工夫を重視しています。
少し配置を変えるだけでも、料理の印象は大きく変わります。
現場で継続しやすいことを前提に、“すぐ実践できる改善”を意識した内容としました。
参加者様のご感想
非常に実用的で、明日からすぐ活かせそうな内容だった
また、以下のようなお声もいただいています。
- 盛りつけの意味が理解できた
- 見た目の重要性を改めて感じた
- オンラインでもわかりやすかった
単なる技術研修ではなく、「食べる方への配慮」や「おもてなし」の視点まで含めて伝えられたことが、今回の研修の大きなポイントでした。
食べる人を想像することから、盛りつけは始まる
給食サービスにおいて、料理は“商品”であると同時に、日々の楽しみや安心感にもつながる存在です。
だからこそ、盛りつけには技術だけではなく、「誰かに気持ちよく食べてもらいたい」という視点が欠かせません。
今後も、現場に合わせた実践的な研修を通じて、食の現場づくりをサポートしてまいります。


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