2019.1.15
COLUMN / アトリエ日記
EU x JAPAN EPAで、関税撤廃による影響とは?
Recipe of Life フードスタイリスト、フードコンサルタントの河合真由子です。EUと日本間の貿易における関税が完全撤廃されること、ご存知でしょうか?昨年12月に開催された関連セミナーの内容と絡めて、関税撤廃後の社会的影響についてビジネス的な側面から解説したいとおもいます。
EPAとは?
アメリカとの貿易不均衡がテレビで取りざたされているなか、EUと日本は貿易自由化のため大きな舵を切ろうとしています。
EPAとは、EU-Japan Economic Patnership Agreementの略。品目品ベースで、EUに流れる日本産品の99%、日本に流れるEU産品の94%の関税が撤廃されます。
まだまだメディアでの取り上げも少なく、今はアメリカとの貿易戦争や、入管法改正の話題で持ち切りですが、日本側はすでにEPAの閣議決定を終え、日欧とも今年2月には議会承認を経て、EPAを本格発効予定です。
密かなビジネスチャンスが、ヨーロッパとの間で動き出しています。
どう変わる?EPA発効後の食をとりまく環境
では、EPA発効後、わたしたちの食をとりまく環境はどうかわるのでしょうか?まず、普段私たちが飲んでいるワイン。EPA発効後は、ヨーロッパ産のワインは関税は即撤廃となります。それに伴い、サントリーなどの欧州産ワイン販売メーカーは値下げをすでに発表、これまでよりもより、リーズナブルに欧州産ワインを楽しめるようになります。
また、海外でもWAGYUの名で知られているブランド牛は、輸出関税も撤廃となります。これにより、ブランド牛の海外への普及も加速度を増すと考えられます。
その他、海外で人気の高い、抹茶はもちろん、緑茶や、日本酒などの嗜好品もより安価で手に入りやすくなり、普及が広まることが予測されます。
EPA発効により、わたしたちを取り巻く食の環境がより豊かに、そして食を通じて日本と欧州の往来がより活性化することが期待されます。