2022.12.13
WORKS-FOODSTYLING
【フードスタイリング】ごほうびミールキット咲耶新商品用カタログ、パッケージビジュアル撮影
ミールキットブランド咲耶のフードスタイリングを担当しました。
フードスタイリスト、フードコンサルタントの河合真由子です。
商品リリース時よりフードスタイリングのお手伝いをしております、ごほうびミールキット咲耶(さくや)。
新商品のリリースに際し、フードスタイリングのお手伝いをさせていただきました。
販促用のフードスタイリング裏話
こちらの撮影は、
クライアントさま自らが探してくださった、国の重要文化財にも指定されている
古民家でおこなわれました。
今回は、撮影用の調理、盛り付け、フードスタイリング、工程カットの手元を弊社で担当しています。
弊社でフードスタイリングを行う場合、通常は、事前に商品やサービスのコンセプトをヒアリングし、
そこから、必要なスタイリングコンセプトを導き出します。
今回の場合は、各都市ごとに、
郷土感を感じさせるモチーフを、
色、質感、マテリアル等のカテゴリーにわけて抽出し、
具体的にピックアップする小物と、テーブルコーディネートを提案しています。
今回も3都市分を一気に撮影するため、過去に撮影した都市のスタイリングコンセプトも加味し、
印象がかぶらないように全体を調整しながらスタイリングコンセプトを決めていきました。
それぞれの都市についてのスタイリングのポイントをご紹介していきます。
瀬戸内をテーマにしたフードスタイリングのポイント
瀬戸内といえば、海に面しており、また瀬戸内レモンもキーワードになってきます。
さわやかで、すがすがしいイメージとともに、商品の価格帯から高級感も出していきたく、
白木を一番のモチーフとしながらも、全体を黒でシックにまとめるイメージをご提案しました。
また、瀬戸内といえば、砥部焼が有名でもあります。ご飯茶碗には、砥部焼の代表格であるくらわんか碗を採用。
(実際の撮影で使用したものは、波佐見焼にはなりますが、底に高台があるくらわんか碗は砥部焼、波佐見焼両方のルーツがあります。)
また、ツヤ感のある薄手の白磁の器、シルバーの器を用いて、派手になりすぎないけれども質の良さで
上品で高級感のあるスタイリングにしあげました。
山形をテーマにしたフードスタイリングのポイント
山形といえば、他の都市と比べると少し、里山の、ほっこりしたイメージが連想されます。
但し、今回のミールキットでは、山形牛を贅沢につかった芋煮など、高級な要素もあります。
そのため、素朴感がありながらも、極端なお家感に陥ることがないよう、要素要素で高級感や
重厚感を感じられるモチーフを取り入れています。
メインは朴訥感のある汁椀と陶器を主体とした器を提案していますが、ご飯茶碗は作家ものの陶器ではあるものの
重厚感の漂うずっしりとした重みが感じられる器をご提案。汁椀は、一見地味になりがちな
お膳を朱塗りで引き立てつつ、素材感のあるややほっこり目のモチーフにしてバランスをとりました。
敷板は、ツヤ感のある朱塗りのものにして、ほっこりしすぎないようにしています。
奄美大島をテーマにしたフードスタイリングのポイント
奄美大島は今回の中で一番情報が少なく苦戦しました。
ただ、逆にいえばフードスタイリストとしての力の見せ所でもあります。
そこで、鹿児島で地元の土をつかった器作りをされているONE KLINというメーカーがあることを思い出しました。
火山灰を思わせるような、土や灰をイメージした器のイメージから
赤土感のある器をアクセントにしつつ、机やご飯茶碗などは灰を彷彿させる擦れ感のあるグレーや古材の色を
広範囲にわたり使用することで、奄美大島独特の自然と共創する暮らしを演出することにしました。
使っているご飯茶碗や汁椀は、どれも土着感の強い、迫力あるものを採用。
非日常感を感じさせるとともに、大地がもつ力強さが表現できているかとおもいます。
そして撮影場所であった重要文化財の古民家にあった大島紬モチーフのテーブルセンターも活用させていただき
地域の特色ある食卓風景ができあがりました。
フードスタイリストとして盛り付けの事前提案もおこなっています。
フードスタイリストというと、食器やテーブルクロスを選ぶ人という印象が強いですが、
実は、お皿に盛り付ける盛り付けも担当業務です。
弊社では、通常、料理撮影の前には、必ずスタイリング提案シートを作成し、クライアントさまに確認をいただきます。
その際、食器やテーブルクロスの提案や全体のコーディネートの提案のほかに、更に盛り付けの提案もおこなっています。
商品が食品である場合、やはり食器やテーブルクロスがどんなに素敵であっても、肝心の商品が魅力的に見えなければ
本末転倒になってしまいます。
逆にいえば、素敵な食器やテーブルクロスを集めることは、今の時代、フードスタイリストでなくてもできる場合もあります。
ただ、盛り付けについていえば、専門の職業であるフードスタイリストの手腕が発揮される場であるとも考えます。
こちらのミールキットの撮影では、同じシチュエーションでカメラのアングルを変えたり、カメラのより引き具合をかえて
撮影をおこなっていますが、全てのカットにおいて、使い回しというのは基本的にしていません。
なぜならカメラのアングルが変われば、料理の見た目がかわります。またより、引きを変えることで見える世界は確実に変わります。
そういった、カメラで撮影したときの見え方を計算しながら、如何に商品を魅力的に伝えるか、商品の特徴を際立たせるか?を
考えて毎回盛り付けをおこなっています。
<クライアントさま>
※事例紹介は、許可を得た上で行っております。
<奄美大島でご紹介した器のブランド>
ONE KILN
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<フードスタイリング、フードコーディネート、撮影、レシピ開発のご依頼受付中です>
Recipe of Lifeではこれまでに数多くの食品及び食品関連企業さま向けのカタログ、パンフレット、パッケージ、WEB、インスタグラム等の販促に関わる料理撮影のサポートに携わってまいりました。
生活者目線を大切に、商品やサービスの強みを発掘し食べたい、買いたいを伝えることを大切にしております。
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