Recipe of Life | フードスタイリスト、フードコーディネーター河合真由子 東京

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宿泊施設(ホテル朝食など)

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ホテル・旅館の朝食リニューアルを成功させる方法、コンセプト設計から始める理由と支援事例

ホテル・旅館の朝食リニューアルを成功させる方法|Recipe of Life
ホテル・旅館の朝食リニューアルを成功させる方法
「品数を増やした。コストもかけている。でも口コミの評価が上がらない」「客層を若返らせたいが、何から手をつければいいか分からない」。

ホテル・旅館の朝食リニューアルを検討する担当者から、よくこうした相談を受けます。多くの場合、問題はメニューそのものではありません。メニューを変える前に整理すべき「誰に・どんな朝食体験を届けるか」という設計が抜けていることが、根本の原因です。

この記事では、ホテル・旅館の朝食リニューアルが成功するための考え方と、実際の支援事例をもとに解説します。

なぜ朝食リニューアルは失敗しやすいのか

ホテル・旅館の朝食改善でよく見られるアプローチは、こうです。「品数を増やす」「地元食材を取り入れる」「見た目を豪華にする」。どれも間違いではありません。しかしこれらはすべて「何を出すか」の話です。「誰に」「どんな体験として届けるか」が先に決まっていなければ、どれだけメニューを変えても根本は変わりません。

品数を増やせばオペレーションが重くなり、スタッフの疲弊と品質のばらつきが生まれます。地元食材を使っても、それが宿泊体験の文脈と合っていなければ「なんとなく地産地消」で終わります。

KEY INSIGHT

朝食は、宿泊体験の締めくくりです。チェックアウト直前に提供されるこの一食が、施設全体の印象を決めます。だからこそ、「メニューを変える」ではなく「体験を設計し直す」という発想が必要です。

リニューアルが必要なサイン

自施設の朝食を見直すべきタイミングはどこか。以下のいずれかに当てはまる場合、根本からの設計見直しが有効です。

口コミに「普通」「印象に残らない」が増えている

悪い評価より怖いのが「普通」という評価です。記憶に残らない朝食は、再訪の動機になりません。

ターゲット層が変わってきた(または変えたい)

従来の客層とは異なる層を取り込みたいとき、メニューだけを変えても伝わりません。誰に向けた食体験かが変わるなら、設計から変える必要があります。

スタッフが疲弊している割に評価が上がらない

オペレーションの負荷と顧客満足が比例していない状態は、設計の問題です。「頑張れば解決する」ではなく、構造を変えなければ改善しません。

品数が多いのに、印象に残る一皿がない

量で勝負しようとしたとき、よく起きる現象です。象徴となる一皿がないと、記憶に残りません。

コンセプト設計から始める理由

朝食リニューアルで最初に決めるべきことは、メニューではありません。誰に、どんな朝を届けるか。これが決まって初めて、メニューも器も盛り付けも「選べる」状態になります。

たとえば、ターゲットが「観光を楽しむ50代夫婦」と「子育て世代の30〜40代ファミリー」では、求める朝食体験はまったく異なります。前者は「旅の非日常感」「ゆったりした時間」、後者は「子どもが食べられるものの選択肢」「効率よく動ける動線」を重視します。同じ「地産地消の朝食」でも、誰に届けるかで見せ方も構成も変わります。

コンセプトが決まると動き出すもの

01

メニュー構成——何を・何品・どの順で提供するか

02

盛り付け・器の選定——世界観を形にする視覚設計

03

オペレーション設計——現場が無理なく回せる体制

04

スタッフへの落とし込み——再現性のある品質管理

コンセプトなきリニューアルはいくら予算をかけても「なんとなくきれいになった」で終わります。

支援事例

CASE 01 岩手県某旅館 / ブッフェダイニングリニューアル
課題

長年の主要顧客層が高齢化しており、30〜40代の子育て世代を新たなターゲットとして取り込みたかった。宴会場を廃止し、新しいブッフェダイニングへとリニューアルする計画の中で、食体験全体の設計を依頼いただきました。

支援内容

「誰に・どんな食体験を届けるか」のコンセプト設計から着手。30〜40代ファミリー層が「また来たい」と思える体験設計のため、メニュー構成・盛り付け監修・オペレーション改善・食器とブッフェ什器のセレクトまで一気通貫で関わりました。朝食についても担当者と設計の方向性を整理しました。

結果

リニューアル後、プロが選ぶ日本のホテル旅館百選の料理部門で上位を継続して獲得。ターゲット層の変化に合わせた食体験の設計が、評価として数字に表れた事例です。

CASE 02 ホテルグランコンソルト那覇 / 朝食レストラン新規開業
支援内容

グランドオープンに向けた朝食レストランの新規開業支援。コンセプト設計からメニュー開発・試食会・盛り付け・什器コーディネートまで一気通貫でサポート。リゾート地特性を活かしたローテーションメニュー設計と、再現性のある調理工程の設計を実施しました。

Recipe of Lifeのアプローチ

Recipe of Lifeでホテル・旅館の朝食・食体験の支援を行うとき、最初に取り組むのはメニュー開発ではありません。誰に・どんな体験を届けるか、というコンセプトの整理から始めます。

その上で、メニュー構成・盛り付け・器の選定・オペレーション設計まで一気通貫で設計します。「メニューだけ」「盛り付けだけ」という部分対応ではなく、食体験全体を構造として捉えることが、持続的な評価向上につながります。

認知心理学・知覚心理学の視点から「なぜそれがおいしく感じられるか」「なぜその朝食が記憶に残るか」を設計できることも、他にない強みです。

朝食メニュー開発の進め方について

ホテル朝食のメニュー開発における具体的な進め方——コンセプト設計・メニュー構造・原価・オペレーション・盛り付けについては、以下の記事で詳しく解説しています。


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河合 真由子
Mayuko Kawai
フードスタイリスト / フードコンサルタント
岐阜県出身
大学卒業後、流通業界に就職。販促企画、VMDなどを経験。その後、海外で飲食店の出店支援やカフェの立ち上げに携わる。帰国後、フードコーディネーター養成スクールを経て独立。雑誌、CM、広告のスタイリング、フードコーディネート、飲食店へのメニュー提供、飲食コンサルティングを行う。
めざましTVのお仕事がきっかけで朝型のライフスタイルにめざめ、朝ごはんメニューの提案と朝の時間をもっとたのしみたい女子の朝活コミュニティ「とっておきの朝食会」を主催。
盛り付けレッスン 盛り付けレッスン