政府は2月10日新型コロナウィルス感染症について、「マスク着用の考え方に関する見直し」を発表し、3月13日以降はマスクの着用は屋内・屋外に関わらず個人の判断に委ねるとしています。
これについて、今後飲食店においてはどのような対応をとるのが適切なのかについて整理したいとおもいます。
業種別ガイドラインの見直しのためのポイント(3月13日から適用、以下「ガイドライン」という)によれば、マスクの着用については個人の判断に委ねることを基本とし、本人の意思に反して着脱を強いることがないよう、事業者から従業員または利用者に対してマスクの着用を呼びかける必要がないとのこと。
ただし、事業者が感染対策上又は事業上の理由 等により、利用者又は従業員にマスクの着用を求 めることが許容されるとも併記されており、感染状況や事業上の必要のために自主的に着用を求めることも可能であるとしています。
原則は、個人の判断に委ねるとはあるものの、やはり個人によってはマスク着用を好ましく考える方、またそうでない方が混在することを想定し、混乱回避や、全体最適をとるために店舗側がある程度主導権を握って、マスク着用についての方針を決めていいと暗に示唆しているようにも考えられます。
また今後も感染状況が変化することを想定し、状況の変化に応じて店舗側で臨機応変に対策を講じることが必要であることも示唆しています。
したがって飲食店舗においては、今後も感染状況に応じて、都度マスク着用の運用方針について柔軟に対応していく必要があるかと思います。
テーブルの上に設置してあるアクリル板は、机が狭くなるなどで利用者にはとても不評ですが、今後はどういう扱いになるのでしょうか。ガイドラインによれば、対面する場面などで、人と人との距離が確保で きない場合等には、パーティションの設置による 飛沫感染対策が有効であるとしている。また、内閣官房コロナ室等「飲食店における感染防止対策を徹底するた めの第三者認証制度の導入について(改定その8)」(2023年2月10 日) によれば、全ての座席について、①パーティション等(アクリル板、ビニールカーテン等)を設 置、又は②座席の間隔を1m以上確保していることを感染対策における認証基準の項目として掲げています。(例外として少人数の家族や日常的に接している知人等の少人数の同一グループ、 介助者同席の高齢者・乳幼児・障害者等が同席する場合は除く。)そのため、空気の流れを妨げない上で、座席間の間隔の確保やパーティーション等の設置は依然として対策が必要となります。
あわせて、引き続き換気の徹底とともに、店内入り口に消毒設備を設置し入店者に対し、手指消毒を促すことも必要です。
では、朝食ブッフェなどのブッフェ形式の飲食店では今後どういった点に気をつけて運用していったらいいいのでしょうか?
ガイドラインによれば、取り分け用のトングを共有する場合、手袋は使用必須ではないとのこと。
代わりに利用者は手指消毒をして利用する旨記載があります。
ただ、実際に全員が手指消毒をしたか否かについては目視で確認が難しいのが現状。
その点手袋は対策をしていることがひと目でわかる利点はあります。
利用者目線で考えれば、都度手袋をするのは煩わしいが、事業者側からすれば都度手指消毒をしているか
どうかが確認しづらくなり、結果としてなあなあになる恐れはあるかもしれません。
また、設備や物品等につき、業態を踏まえた適度の消 毒を求めるとのことですので、
事業者側は、定期的にブッフェ台のトングや什器などをアルコール消毒等する必要は依然としてあるということです。
先日訪れたとある旅館の朝食ブッフェでは、デザートコーナーではトングをたくさん設置し、
一人につき一本のトングを使って料理をとれるようにしてありました。(いわゆるパン屋さん方式ですね。)
洗い物の数は増えるものの、お客様は手袋をする手間が省け、また事業者側も管理面では楽になるため、
ケースバイケースでそういった工夫も必要になってくるのではないかと思います。
感染状況に応じて段階的に緩和措置がとられ、遂にマスク着用も個人の判断に委ねられることになりましたが、
店舗側としては、個々のお客様の状況や感染状況に応じて柔軟に対応をしていく必要があるかとおもいます。
また経過措置として全体最適を考慮し、店舗主導で方針を定めていくことも必要です。それと同時に依然として換気や、座席間の間隔の確保、手指消毒などの基本的な感染対策はこれまで通り講じる必要があります。
これから温かくなり、外出も楽しくなる季節となりますので、気持ちよくお客様を迎えられるようお店側も相応の準備が必要になるかとおもいます。
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