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2018-08-22

豆腐をめぐる未来食卓会議

フードスタイリスト、フードコーディネーターの河合真由子です。

先日、「日本の食文化と、それらを取り巻く歴史、技、後継者を未来につなぐ活動をしている」
未来食卓会議に参加してきました。
今回のテーマは豆腐。ゲストが以前親交のあった豆腐マイスターの工藤詩織さんということもあり
あらためて豆腐についてしっかり学びたく参加しました。

昔も今も豆腐は庶民の食卓のおかず

豆腐は、もともと中国からつたわってきた食べ物。江戸時代には「豆腐百珍」という今でいうところのレシピ本が出版され、広く庶民の食べ物として浸透したそうです。初期につたわったのはもめん豆腐。絹はもめんよりもより濃厚な豆乳をつかうため、当時は手で大豆を漉して豆乳をつくっていたこともあり、濃い豆乳をつくることができなかったそうです。

豆腐の消費量の変遷

(大豆関連データ集 農林水産省)

そんな今も昔も庶民に愛される豆腐ですが、直近の食用大豆の使用用途についてまとめたデータがこちら。みると、毎年食用大豆のほぼ半量が豆腐に用いられていることがわかります。豆腐自体の消費量はほぼ横ばいで変化していないことが予想される反面、豆乳の生産量が平成に入りぐっと増えている事実も発覚。健康ブームのあおり、豆乳を飲む習慣が浸透していることが背景にあるのかとおもいます。

 

 

衰退する街の豆腐屋とブランド化する豆腐屋


豆腐マイスターの工藤さんがそもそも豆腐の活動をはじめたきっかけは、全国のお豆腐屋さんを応援したいから。豆腐自体の消費量は大きく下がることはありませんが、現状毎年500件ものお豆腐屋さんが廃業に追い込まれているそうです。
豆腐の製造自体がどんどん集約されていき、大手のメーカーで大量生産されたり、スーパーでもたまに破格の値段で売られているのをみると豆腐自体の相対価値というものが下がっているようにも思えます。

そんな現状を目の当たりにし、豆腐自体のブランド化をすることで生き残りをかける豆腐屋さんが増えているとのこと。そもそもスーパーに並んでいる何種類もの豆腐の違いなど、あまり気にかけないまま、単純に値段や見た目の印象でなんとなく選んでいる人が多い。池袋にある樋口豆腐店さんは、その現状から、街の豆腐屋さんにわざわざ買いにきたくなる豆腐をつくろう!と在来種の豆などをつかい特徴的な豆腐の製造をはじめたそうです。

街の豆腐屋を守ることで食の選択肢が広がる


スーパーで豆腐が買えるのに、なぜわざわざ豆腐屋にいってまで豆腐を買う必要があるのか?そもそも豆腐に対してあまり興味のない人には一見無駄な行動にも思えるかもしれません。ただ、豆腐のことを何も知らないままなんとなくの流れで購入するにはちょっともったいないようにもおもえます。

なぜなら、イベントでは工藤さんおすすめの特徴ある大豆をつかった豆腐を何種類も食べ比べをしました。その味は、どれをとっても同じではない。それぞれに味や風味、そして食感に違いがあり、あらためて、豆腐の美味しさを実感させられた瞬間でした。それもこれも、それぞれの地域でとれる特長ある大豆をつかい、豆腐屋さんが創意工夫して製造しているからこそ。

そして、豆腐の本当の味を知らない子供達がそのまま大人になっていくというのも、ちょっと不安が残ります。昔ながらの製法で、日本の在来種の大豆をつかいながら特徴ある豆腐をつくる街のお豆腐屋さん。かつて街のお豆腐屋さんが夕方になると売りにきていたように、地域に根付くお豆腐さんから直接お豆腐を買うことで、私達の食の選択肢も広がり、未来に繋がっていくようにおもいました。

未来食卓会議

http://100banch.com/miraitablemeeting

 

樋口豆腐店

https://tabelog.com/tokyo/A1305/A130501/13160278/

 

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